子供にとっての効果的なピアノの練習時間とは?
ピアノのレッスンを始めて数年たつけど上達が見えない……
毎日ピアノを弾いているのに弾けるようにならない……
練習時間が足りてないのかしら?
と悩まれるお母さんも多いはずです。
子供にとって、ピアノの練習時間はどのくらい必要なのでしょう?
子供の集中力の限界を知る!
皆さん、子供が集中できる限界時間をご存じですか?
知らない方は驚くかもしれません。(小学校低学年ころまで)
子供を持つ親は、一緒にテレビアニメをご覧になることがありますね?
子供のアニメ番組は、そのほとんどが30分の枠に2本、または3本のお話で構成されています。
これはなぜだと思いますか?
そう、子供の集中できる時間を考えての構成なのです。
子供の集中できる時間は10分が限界だといわれています。
一つのストーリーが10分内でまとまるように作られています。
10分たつとCMが入り、そこで精神をリラックスさせて、また、続きを見るというしくみ。
テレビ業界は、各番組の視聴率を上げなければいけません。
子供の集中限界を上手に利用した戦略だと思います。
ピアノの効果的な練習
ピアノの練習においても、テレビアニメと同じことがいえますよね?
集中を保てる時間は10分です。
たった10分なのです。
この10分を、いかに有効活用するか?
ということが練習のカギになってくると思います。
10分でできること!
- レッスンで注意されたことを確認する
- その部分のみを練習する(注意されたセクションにわけて行う)
- 部分的なことができるようになったら1曲つなげて弾く
子供さんの練習であれば、10分内でここまでの練習はできるはず
これを何度も繰り返します!
3ができない場合は、1+2を繰り返してください
1回の練習時間は短くても、10分の練習×3回だと、合計30分の練習時間になります。
もちろん、テレビアニメと同じように10分たったら休憩を入れてください。
休憩を入れることで、からだと脳を休ませることができるため、また、集中力が戻ってきます。
このような30分の練習時間を毎日、繰り返し続けることが大切!
繰り返すことで記憶していきます。
記憶することで弾けるようになります。
10分の練習時間を繰り返すことが大切
子供は「10分でいいの?やったー!!」などと喜ぶかもしれません。
でも決して、10分の練習では弾けるようにはなりません
大事なのは、これを繰り返すことなのです。
人間の脳には「海馬・かいば」という、記憶・学習能力に関わる器官があります。(大脳辺縁系の一部)
新しく覚えたことを記憶するのはこの海馬です。
10分練習の内容はこの海馬で一時保存されます。
これを短期記憶といいます。
しかし、残念なことに一度だけの情報では、時間がたてば忘れてしまいます。
何度も繰り返すことで、「これは大事なことなんだ」と、海馬が記憶して大脳新皮質の「前頭葉」に長期記憶されるのです。
ピアノの練習について置き換えると、10分の練習時間を繰り返すことで、良い練習が脳に記憶されていくのです。
記憶されれば、同じミスを繰り返すこともなくなるし、演奏だってうまくなります。
何度同じ注意を受けて直らないということは、記憶できていないからなんです!
子供に必要なピアノ練習時間は?
年齢によって、集中力の保ち方によって異なりますが、それぞれの子供さんに合わせて、10分間を繰り返し練習すること。
- 子供さんの状態に合わせて
- その日に練習できる時間に合わせて
- 練習する曲数に合わせて
「10分間×○セット」を決めると良いでしょう。
ここは毎日の生活をともにしている親御さんの判断となります。
ただし、集中しない練習はあまり効果はありません。
先述した通り、記憶できないために何度も同じことを繰り返すこととなります。
例え短くても、子供の集中力を利用した練習を繰り返さなければいけませんね。
まとめ
繰り返しによって記憶することは、指の動かし方だけではありません。
どんなことを気をつければ良いのか、レッスンで教わった細かいことや、練習方法まで記憶されるのです。
子供の頃に長期記憶化された練習方法は、社会に出てもいろいろな場で活用できることになります。
そのためにも、正しい練習・身になる練習を心がけたいものですね!
ライタープロフィール
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