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メンデルスゾーンのピアノ曲|難易度低めの美しい作品を厳選!
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メンデルスゾーンのピアノ曲|難易度低めの美しい作品を厳選!

ドイツロマン派の作曲家であり、指揮者、ピアニスト、オルガニストとしても活躍したフェリックス・メンデルスゾーン。

ヴァイオリン協奏曲やピアノ独奏曲など数々の名作を生みだしながら、ヨハン・セバスチャン・バッハの音楽の復興やライプツィヒ音楽院の設立などの活動も精力的におこない、19世紀の音楽界に多大な影響を与えた人物でもあります。

本記事では、そんな偉大な作曲家メンデルスゾーンの作品の中から、比較的難易度の低いピアノ作品を厳選して紹介します。

耳にするだけで心が浄化されていくような美しい作品ばかりですので、ぜひ最後までご覧ください!

メンデルスゾーンのピアノ曲|難易度低めの美しい作品を厳選!

無言歌集 第1巻 Op.19 第1曲 甘い思い出Felix Mendelssohn

なめらかに流れるような16分音符の伴奏と、優美な旋律が実に叙情的で心地良いです。

こちらの『甘い思い出』はメンデルスゾーンの有名なピアノ曲集『無言歌集』の中の1曲で、有名な『春の歌』辺りと比べると知名度は劣るかもしれませんが、彼の素晴らしいメロディセンスが際立つ作品ですしぜひピアノで美しい演奏に挑戦したいですね。

複雑な展開もなく、全体的にはシンプルな楽曲構成ですし中級者に差し掛かったくらいのピアニストであれば弾くことは可能でしょう。

まずはテンポを落として練習しつつ指定された記号を確実に覚えた上で、淡々と弾くのではなく楽曲の繊細なテーマを際立たせるようなエモーショナルな演奏を心がけてくださいね!

KOH-1

6つの子供の小品 Op.72 第1番Felix Mendelssohn

メンデルスゾーンの子ども向け、初心者でも弾きやすいピアノ曲集といえば『無言歌集』もしくは『6つの子供の小品』です。

こちらの『6つの子供の小品』はタイトル通り子どもたちの練習曲としても定番のピアノ曲集であり、ソナチネ程度の難易度で挑戦しやすいですし、大人になってからピアノを始めて「ロマン派のピアノを弾いてみたい」と考えている方にもおすすめできますね。

本稿で紹介しているのは『6つの子供の小品』の第1曲で、優雅なワルツのリズムとスタッカートを多用したフレーズが特徴的な楽曲です。

1分程度の短い作品で臨時記号も少なく、基本的なテクニックを押さえておけば初級レベルの方でも十分対応できるはず。

スタッカートはあくまで軽やかに歯切れよく、あまり力を入れ過ぎないように注意しましょう!

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7つの性格的小品 Op.7 第1番 やさしく感情をこめてFelix Mendelssohn

1827年から1829年にかけて作曲されたという『7つの性格的小品』は、メンデルスゾーンの作品の中でもバッハからの影響が強く見られるピアノ曲集として知られています。

複数の異なる旋律を調和を保ちながら同時に鳴らす、いわゆる「対位法」と呼ばれる技法を駆使した作風で、右手で旋律を弾いて左手は和音で伴奏を弾くといったタイプの楽曲しか弾いたことがないという方は戸惑われるかもしれませんが、初級者ピアニストとしてこちらの『7つの性格的小品』に挑戦することでレベルアップを図れることは間違いないでしょう。

今回は全7曲のうち、比較的難易度の低いと思われる第1曲『やさしく感情をこめて』を取り上げています。

バッハ的な優雅さと物悲しさを帯びたメロディがとても美しく、しっかり弾きこなせれば古典派の醍醐味をほんの少しでも味わえるかもしれません。

先述したように、右手と左手とが独立した動きで展開していくため、初心者の方は片手だけで練習していくことも大切です。

派手さがない分、淡々と弾きすぎて地味になりすぎないように抑揚をつけてあげることにも注意してくださいね。

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無言歌集 第2巻 Op.30 第3曲 慰めFelix Mendelssohn

比較的難易度が低く、子どもの練習用の教材としても使われる『無言歌集』ですが、全48曲の中で多少難易度も変わってきます。

こちらの『第2巻 作品30 慰め』はおそらく最も難易度が低い部類の楽曲ですから、初めて『無言歌集』に取り組むにはもってこいの作品と言えそうですね。

複雑な構造の楽曲ではないですが、スラーや強弱記号はしっかり意識して弾いてみてください。

やや地味なタイプの作品ですし淡々と弾いてしまいがちなのですが、落ち着いてゆっくりとしたテンポながらあまり遅くなりすぎず、場面場面でしっかり表情をつけてあげることで楽曲の上品な美しさが表現できるようになりますよ。

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無言歌集 第7巻 Op.85 第4曲 エレジーFelix Mendelssohn

こちらの『エレジー』は、メンデルスゾーンが亡くなった後に遺作として出版された『無言歌集 第7巻 作品85』の4曲目にあたる楽曲です。

難易度としては同じ『無言歌集』の中でも特に有名な『春の歌』と同程度、まったくの初心者には厳しいレベルではありますが、基本的なテクニックを学んだ方であれば十分対応できるでしょう。

この楽曲で特徴的な、装飾音的な16分音符は主旋律と同じ強さで弾くのではなくあくまで伴奏として静かに、かつ表情をつけながら弾くことが非常に重要です。

臨時記号もそれなりの頻度で出てきますから、譜読みを完ぺきにした上でゆっくりと丁寧に練習してみてくださいね。

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