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【ピアノ楽譜】左手だけで弾けちゃう!初級向け~超上級まで厳選

【ピアノ楽譜】左手だけで弾けちゃう!初級向け~超上級まで厳選

ピアノを両手で演奏する際「左手がなかなか思うように動かない」「そもそもヘ音譜表の音符を読むのが苦手……」と悩む方は少なくないはず。

それならば、あえて左手のみを使う曲で特訓してみませんか?

本記事では、初級~超上級まで、さまざまな難易度の左手だけで演奏可能な楽曲ピックアップ!

ダウンロードやインターネットで購入可能な楽譜とともに紹介します。

「ヘ音譜表をすらすら読めるようになりたい」「左手をもっと自由に動かせるようになりたい」など、ご自身の目的に合った曲で、苦手な左手を克服してみませんか?

【ピアノ楽譜】左手だけで弾けちゃう!初級向け~超上級まで厳選

夢詠み…紀行吉松隆

オーケストラから邦楽、映画音楽など幅広い分野で活躍する日本の作曲家、吉松隆さん。

プログレッシブロック好きとしても知られており、2009年にはあのエマーソン・レイク・アンド・パーマーによる名作『タルカス』をオーケストラに編曲した『タルカス〜クラシックmeetsロック』を発表したことでも話題を集めましたよね。

そんな吉田さんが手掛けた大河ドラマ『平清盛』のサウンドトラックの中から、今回は哀愁を帯びた旋律が美しい『夢詠み…紀行』を紹介しています。

実はこの曲、左手だけでアレンジしたバージョンの楽譜が存在するのです。

ゆったりとしたワルツのリズムで音数もそれほど多いものではないですから、中級に手が届きそうというレベルの方であれば左手の練習として挑戦してみるのもいいかもしれません。

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左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調Maurice Ravel

『亡き王女のためのパヴァーヌ』や『水の戯れ』に『スペイン狂詩曲』などさまざまな名作を世に送り出したフランスの作曲家、モーリス・ラヴェル。

彼が戦争のために右手を失ったオーストリア生まれのピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインのために書いた作品がこちらの『左手のためのピアノ協奏曲』です。

後続の左手だけで演奏するピアニストたちもこぞって本作を取り上げており、左手だけで演奏するピアノ作品として非常に重要な立ち位置を占める楽曲なのですね。

1930年代初頭という時代にジャズやブルースの影響をも取り入れたピアノ協奏曲を作った、というだけでも凄いのですが左手だけでさまざまな技法を駆使してこれほどまでに奔放かつドラマチックな表現ができるのか、と感嘆せざるをえないでしょう。

クライマックスへと向かう際の旋律は、左手だけで弾いているとはとても思えないほど。

相当な技術を持った方でないと弾けない作品ですから、上級者の方で左手の表現力を限界まで極めたいという場合にぜひ挑戦してみてほしいですね。

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2つの左手のための小品 Op.9 第2曲 ノクターンAlexander Scriabin

右手はそれなりに細かい音符でもスムーズに弾けるけど、左手が自由に動いてくれない……そんな悩みを抱えている方にぜひ挑戦していただきたいのがこちらの『2つの左手のための小品』です。

ロシアの作曲家兼ピアニスト、アレクサンドル・スクリャービンによる作品で、彼自身の手が小さめでピアニストとしてはハンデを背負っていたからこそ生まれた楽曲なのですね。

こちらの『2つの左手のための小品』の第2番『夜想曲』は「左手のコサック」とも称される独自のピアノ書法を駆使して、幅広い音域を自在に行き来する美しくもどこか切ない旋律は左手だけで表現しているとは思えないほど。

この曲を練習することで、間違いなく左手のピアノの表現力が格段に上がりますよ。

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愛のあいさつEdward Elgar(タカノユウヤ編曲)

『愛の挨拶』といえばイギリスの作曲家、エドワード・エルガーによる作品でCMなどでも頻繁に起用されていることもあって、日本でも多くの人に親しまれている名曲ですよね。

ピアニストでこの曲を好んで弾いている、という方も多いでしょう。

そんな名曲を作曲家および編曲家として幅広く活躍しているタカノユウヤさんが、左手だけで弾けるようにアレンジしたことをご存じでしょうか。

何らかの理由で左手だけでピアノを弾かざるをえないという方のために編曲したそうで、たとえば右手が怪我でピアノが弾けず左手だけでも練習したいという方や、左手の表現力をもっとアップしたいという方にもぜひおすすめできるアレンジですよ。

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2つの左手のための小品 Op.9 第1曲 前奏曲Alexander Scriabin

ロシアの作曲家兼ピアニスト、アレクサンドル・スクリャービンは高度なピアノ技術を持ちながらも手が小さかったそうで、超絶技巧の楽曲を無理に弾き続けて右手首を痛めてしまった経験があり、その際に左手の技術をさらに高めて独自のピアノ書法を編み出しました。

そんなスクリャービンによる左手だけで弾く楽曲『2つの左手のための小品』の第2番『前奏曲』は、全体的に落ち着いた雰囲気ながらも左手だけで弾いているとは思えないほどの豊かな音の重なりが美しい作品です。

ショパンの影響を強く感じさせる作風で、ロマン派の作品がお好きな方には特におすすめですよ。

第2番の『夜想曲』と比べて演奏時間も短いですから、まずはこの曲から練習してみるのもいいかもしれません!

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