【知っておきたい】電子ピアノのメリットとデメリット
アコースティックピアノを所有するにあたっては、音量(騒音)の問題、設置するスペースの問題、金銭的な問題といった問題を解決する必要があります。
それらをクリアして自宅でも練習できるのが電子ピアノの良いところです。
しかし、強みがあれば、当然弱みもあります。
ここでは電子ピアノのメリットとデメリットそれぞれを解説していきます。
メリット
- 音量を調整できる
- アコースティックピアノほど場所を取らない
- 維持費がかからない(調律が必要ない)
- 価格は高くても30万円台(ハイブリッドピアノを除く)
この4つが電子ピアノの良いところです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
音量の調整ができる
電子ピアノにはボリューム(音量)調整のツマミがついています。
時間帯や環境に応じて音量を変えられるので周囲への配慮がしやすくなっています。
また、ヘッドフォンを使用すれば電子ピアノの音は外に聞こえません(ただし打鍵音やペダルを踏む物理的な音は発生します)。
置き場所の確保がしやすい
アコースティックピアノほど大きくないため、設置場所を確保しやすいです。
また重量も、重くても100kgを越えることがないので、床への心配も必要ありません。
維持費がかからない
アコースティックピアノは調律が必要です。
最低でも年に1回、たくさん弾く人であれば年に2回以上の調律が必要になってきます。
さらに調律の費用ですが、1回につき1万円前後はかかってしまいます。
それに対し電子ピアノは音程が狂うということがないため、調律が必要ありません。
また音が出なくなるなど、故障してしまうこともまれで、定期的に修理しなければならないということもありません。
価格が抑えめ
電子ピアノは、手頃なものなら5万円程度から販売されています。
高くても30万円台なので、アコースティックピアノよりも購入しやすい価格です。
ちなみに、アップライトピアノは安くても新品で50万円から、グランドピアノだと100万円を軽く越えます。
デメリット
続いてはデメリットです。
デメリットも知った上で購入しないと、期待を下回ってしまい、最悪後悔してしまうことになるかもしれません。
アコースティックピアノには劣る
鍵盤のタッチや音質はアコースティックピアノにはまず勝てないので、演奏感のギャップを100%埋めることはできません。
最大のデメリットはこの1点に尽きます。
電子ピアノは、鍵盤が木製であったり動作がアコースティックピアノに近いといっても、実際にハンマーで弦をたたいているわけではありません。
そのためアコースティックピアノを弾いたときのような音の強弱のバランスや、本当にわずかなニュアンスまでを表現することは難しいです。
音も、アコースティックピアノは弦やフレーム、駒といったあらゆるパーツから音が鳴ることでピアノの音を形成しています。
それに対して電子ピアノは、サンプリング(録音)した音や、仮想的に作った音をスピーカーが再生しているので、生音ではありません。
ですので、どうしても聞こえ方には差が生じてしまいます。
耐用年数が短い
アコースティックピアノは調律し続ければ何十年と使用できます。
しかし電子ピアノは、数年ごとに能力の上がった新しいモデルが発売されていくということもあり、長くても15年程度が限界ではないかと思います。
今現在の最上位機種を購入したとしても、10年後には同等の性能をそなえた機種が今よりも低い価格で販売されるようになるでしょう。
最後に
ピアノの先生も、本当ならば生徒さんにはアコースティックピアノを使って欲しいと思っています。
しかし住宅環境や経済的な事情から電子ピアノの使用もやむを得ない、と許容されている方も今では多くいらっしゃいます。
電子ピアノのメリットとデメリットをしっかりと踏まえ、電子ピアノとアコースティックピアノが別物であることをしっかりとご理解・納得された上で購入していただければ自宅練習の強い味方となることは間違いありません。
ライタープロフィール
元楽器店勤務
ほんま
元楽器店勤務。
楽器がわからないからどれを選べば良いかもわからない、という声の多い電子ピアノ。
そんな方達の電子ピアノ購入を手助けするべくブログを開設。
現在は地方に在住し演奏活動も行っている。
ウェブサイト:http://ep-erabi.com
Twitter:denshipiano_erb