難易度が低めなショパンの作品|初心者~中級者向け
ピアノの詩人と呼ばれている偉大な作曲家、フレデリック・ショパン。
クラシック音楽を普段耳にする機会が少ない方でも、一度は彼の音楽を聴いたことがあるのではないでしょうか?
前期ロマン派を代表するショパンは、いくつもの表現方式を拡大し、ピアノ曲の幅を広げました。
今回はそんなショパンの作品のなかでも、初心者から中級者の方にオススメしたい比較的難易度の低い楽曲をセレクトしました。
ご紹介する作品のなかには、原曲の難易度は高いけれど、初級~中級でも演奏できるようアレンジされた楽譜が多数出版されているものもあります。
ショパン作品に興味をお持ちの方は、ぜひチェックしてみてくださいね!
もくじ
- 難易度が低めなショパンの作品|初心者~中級者向け
- ワルツ 第4番 ヘ長調Frederic Chopin
- ノクターン 第20番 嬰ハ短調(遺作)Frederic Chopin
- ノクターン 第18番 ホ長調 作品62-2Frederic Chopin
- 英雄ポロネーズFrederic Chopin
- 軍隊ポロネーズFrederic Chopin
- ワルツ 第10番 ロ短調Frederic Chopin
- ノクターン 第9番 ロ長調Frederic Chopin
- ワルツ 第7番 Op.64-2Frederic Chopin
- ワルツ 第19番 イ短調Frederic Chopin
- 24の前奏曲 第4番 Op.28-4Frederic Chopin
- ワルツ 第2番 変イ長調「華麗なる円舞曲」Frederic Chopin
- 練習曲 Op.25-1「エオリアンハープ」Frederic Chopin
- ノクターン 変ホ長調 Op.9-2Frederic Chopin
- プレリュード イ長調 Op.28-7Frederic Chopin
- プレリュード 第15番「雨だれ」Frederic Chopin
- マズルカ 変ロ長調 Op.7-1Frederic Chopin
- 3つの新練習曲集第1番 ヘ短調Frederic Chopin
- 子守歌 変ニ長調 Op.57Frederic Chopin
- 幻想即興曲Frederic Chopin
- ピアノ・ソナタ第2番第3楽章Frederic Chopin
- ワルツ 第12番 ヘ短調Frederic Chopin
- マズルカ ヘ長調 Op.68-3Frederic Chopin
- Frederic Chopin:子犬のワルツ牛田智大
- 24の前奏曲 Op.28 第15番「雨だれ」Frederic Chopin
- 子犬のワルツFrederic Chopin
- 練習曲 作品10-3「別れの曲」Frederic Chopin
- ノクターン第1番Frederic Chopin
- 華麗なる大円舞曲Frederic Chopin
- ワルツ第6番 変ニ長調 作品64-1「子犬のワルツ」Frederic Chopin
- 練習曲 作品25-2Frederic Chopin
難易度が低めなショパンの作品|初心者~中級者向け
ワルツ 第4番 ヘ長調Frederic Chopin
快活な曲調から『子猫のワルツ』とも呼ばれている、『ワルツ 第4番 ヘ長調 作品34-3』。
ネコが走り回って遊んでいる光景が目に浮かぶような、かわいらしい作品ですよね。
発表会曲やコンクールの課題曲として取り上げられることも多く、演奏効果の高い曲として親しまれています。
冒頭部分のアルペジオは、高らかに堂々と、そして、キラキラと輝くような右手の細かなパッセージは、明るくクリアな音で演奏しましょう。
左手の伴奏は、とにかく軽やかに前向きに弾けるよう、片手の練習も丁寧に行ってみてくださいね。
(ゆり)
ノクターン 第20番 嬰ハ短調(遺作)Frederic Chopin
著名なピアニストとしてだけではなく、作曲家としても多くのピアノ独奏曲を世に送り出し「ピアノの詩人」とも呼ばれるポーランド出身、フレデリック・ショパン。
ショパンの楽曲はまさに切なくも美しい旋律を持った作品が多いイメージですが、こちらの『夜想曲第20番』はまさにその代表的な例の1つと言えそうです。
遺作と名付けられていますが、ショパンの生涯における最後の作品というわけではなく、没後に出版された作品という意味なのですね。
『夜想曲』は1830年、ショパンの実姉が『ピアノ協奏曲第2番』を練習するための作品として、ショパンが20歳の頃に作曲された作品と言われています。
映画がお好きな方であれば、あの名作『戦場のピアニスト』の劇中で流れた作品としても記憶されているかもしれません。
実はこの曲、ショパンがソプラノ歌手のコンスタンツヤ・グワトコフスカに片思いしていた時期に作られたとも言われており、寄せては返す波のように揺れ動く感情を表現したような楽曲展開の中で、恋に燃える甘美な旋律と実らない思いに対する切ない哀愁のようなものが感じ取れるのは、若き日のショパンのそういった背景も関係しているのでしょう。
(KOH-1)
ノクターン 第18番 ホ長調 作品62-2Frederic Chopin
ショパンの生前最後に出版された2曲のノクターンのうちの1つである『ノクターン 第18番 ホ長調 作品62-2』。
非常にゆったりと流れる優美な主題と、情熱的な中間部の対比が美しくドラマチックな作品です。
テンポの遅い曲ほど、ごまかしが効かないため、音の美しさや表現に対するこだわりが重要になります。
テクニック的な難易度はそれほど高くありませんが、一つひとつの音の鳴らし方や表情の付け方を工夫しながら弾いていくのがこの曲のポイントといえるでしょう。
(ゆり)
英雄ポロネーズFrederic Chopin
『英雄ポロネーズ』として親しまれている、フレデリック・ショパンのピアノ作品のなかでも非常に人気に高い『ポロネーズ第6番変イ長調 作品53』。
半音階的な上昇進行や、力強いリズムが印象的な楽曲です。
そしてなんといっても特徴的なのは、中間部のオクターブの連続!
このパッセージはプロでも完璧に弾きこなすのが難しいため、決して簡単とはいえません。
まずは、オクターブ奏法が省略されたアレンジの楽譜で曲の雰囲気を楽しみ、テクニックがついてきたらオリジナルバージョンに挑戦してみるというのもオススメです!
(ゆり)
軍隊ポロネーズFrederic Chopin
明るく威厳のある曲想から『軍隊ポロネーズ』として知られている『ポロネーズ第3番イ長調 作品40-1』。
堂々たる曲調とリズムは、フレデリック・ショパンの祖国ポーランドの雄大さを表現しているともいわれています。
ひねりのないシンプルな構成で作曲されているため、親しみを感じやすいのもこの曲の魅力の一つ。
最初から最後まで力強さを保ったまま演奏するためには、腕や肩の力を抜くことが大切です。
和音の連続で体が固まりやすいので、まずは少し簡単にアレンジされた楽譜から挑戦してみるのもよいかもしれませんね。
(ゆり)