美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる美しい旋律の調べ
ピアノは、弾き手や表現方法によってさまざまな表情に変化する音色を持つ魅力的な楽器です。
繊細でいてダイナミックな優美さや、言葉には表せないような深みなど、ひと言では言い表せないその多彩な音色から、ピアノ1台でオーケストラに匹敵するほどの豊かな響きを持つともいわれてわれています。
今回は、そんなピアノの音色を十分に堪能できる作品の中から、「美しさ」にフォーカスした曲を選びました。
ピアノを演奏するのがお好きな方も、鑑賞するのがお好きな方も、音のひと粒ひと粒に魔法がかかっているようなピアノの魅力をじっくりと味わいながらお楽しみください。
もくじ
- 美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる美しい旋律の調べ
- 6つの小品 Op.51 第6曲 感傷的なワルツPyotr Tchaikovsky
- パガニーニの主題による狂詩曲 イ短調 Op.43 第18変奏Sergei Rachmaninov
- ヴォカリーズ 作品34-14Sergei Rachmaninov
- 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60Frederic Chopin
- 5つの小品(樹木の組曲) Op.75 第1曲 ピヒラヤの花咲くときJean Sibelius
- アラベスクハ長調作品18Robert Schumann
- 幻想的小品集 エレジー(悲歌)Op.3-1 変ホ短調Sergei Rakhmaninov
- ノクターン 第4番 変ホ長調 Op.36Gabriel Fauré
- ノクターン 第15番 ヘ短調 Op.55-1Frederic Chopin
- マ・メール・ロワ 第5曲 妖精の園Maurice Ravel
- 子供の情景 Op.15 第7曲 トロイメライRobert Schumann
- ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2「月光」第1楽章Ludwig van Beethoven
- 幻想的小品集 Op.3 第1曲 悲歌(エレジー)Sergei Rachmaninov
- 無言歌集 第2巻 Op.30 第3曲 慰めFelix Mendelssohn
- 無言歌集 第7巻 Op.85 第4曲 エレジーFelix Mendelssohn
- 子供の情景 Op.15 第7曲「トロイメライ」Robert Schumann
- 月光 第1楽章Ludwig van Beethoven
- 愛の夢 第3番Franz Liszt
- 歌曲集「3つの歌」Op.7 第1曲 夢のあとにGabriel Fauré
- 無言歌集 第1巻 Op.19 第1曲 甘い思い出Felix Mendelssohn
- Maurice Ravel :亡き王女のためのパヴァーヌ藤田真央
- ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」第2楽章Ludwig van Beethoven
- パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43 第18変奏Sergei Rachmaninov
- 夜のガスパール 第1曲 オンディーヌMaurice Ravel
- ペール・ギュント 第1組曲 Op.46 第1曲 朝Edvard Grieg
- 幻想即興曲Frederic Chopin
- ノクターン第2番Frederic Chopin
- ソナチネ Op.13-1 第1楽章Dmitri Kabalevsky
- ベルガマスク組曲より「月の光」Claude Debussy
- 無言歌集 第5巻 Op.62 第6曲 春の歌Felix Mendelssohn
- 巡礼の年 第3年 S.163/R.10 A283 第4曲 エステ荘の噴水Franz Liszt
- 亡き王女のためのパヴァーヌMaurice Ravel
- 無言歌集 第5巻 Op.62 第6曲 春の歌Felix Mendelssohn
- ゴルトベルク変奏曲 BWV988J.S.Bach
- 水の戯れMaurice Ravel
- 2つのアラベスク 第1番Claude Debussy
- ノクターン 第2番 Op.9-2Frederic Chopin
- 2つのアラベスク 第1番 ホ長調Claude Debussy
- パガニーニ大練習曲集より第3曲「ラ・カンパネラ」Niccolò Paganini
- ピアノソナタ第14番「月光」第1楽章Ludwig van Beethoven
- 忘れられた映像 第2曲「ルーヴルの思い出」Claude Debussy
- 献呈Robert Schumann=Franz Liszt
- 24の前奏曲集より第15番「雨だれ」Frederic Chopin
- 映像第1集より「水に映る影」Claude Debussy
- ピアノソナタ 第8番「悲愴」第2楽章Ludwig van Beethoven
- 別れの曲Frederic Chopin
- コンソレーション 第4番Franz Liszt
- 愛のワルツJohannes Brahms
- 子供の情景 作品15-7「トロイメライ」Robert Schumann
- 子守歌 S.174 R.57Franz Liszt
- アラベスクClaude Debussy
- 3つのノクターン第3番「愛の夢」Franz Liszt
- ベルガマスク組曲第1曲「前奏曲」Claude Debussy
- コンソレーション 第5番Franz Liszt
- 練習曲 作品10-3「別れの曲」Frederic Chopin
- ベルガマスク組曲 第3曲「月の光」Claude Debussy
- 瞑想曲Pyotr Tchaikovsky
- 6つの小品より第2番「間奏曲」Johannes Brahms
- 「8つの演奏会用練習曲」より「夢」Nikolai Kapustin
- アヴェ・マリアFranz Schubert
- アルゼンチン舞曲 第2番A.E.Ginastera
- 即興曲第3番Franz Schubert
- ピアノ・ソナタ「1905年10月1日の街角で」Leoš Janaček
- クライスレリアーナRobert Schumann
- ここは素晴らしいところSergei Rachmaninov
- ピアノ・ソナタ第21番D.960Franz Schubert
- ポロネーズ 第7番 変イ長調 作品61 幻想Frederic Chopin
- ひばりMily Balakirev
- 調子の良い鍛冶屋Georg Friedrich Händel
- 喜びの島Claude Debussy
- 春に寄すEdvard Grieg
- 「無言歌集」より「春の歌」Felix Mendelssohn
- 「展覧会の絵」より「古城」Modest Mussorgsky
- 幻想曲ヘ短調Franz Schubert
- 樅の木Jean Sibelius
- 「白鳥の歌」より第4曲「セレナーデ」Franz Schubert
- 愛の挨拶Edward Elgar
- 叙情小品集第5集より「ノクターン」Edvard Grieg
- ますFranz Schubert
- 「子供の情景」より「トロイメライ」Robert Schumann
- ジュ・トゥ・ヴErik Satie
- 亜麻色の髪の乙女Claude Debussy
- 練習曲集第1番 「エオリアンハープ」 Op.25-1 変イ長調Frederic Chopin
- ノクターン 作品37Aleksandr Glazunov
- 「動物の謝肉祭」より「白鳥」Camille Saint-Saëns
- グノシェンヌ第1番Erik Satie
- 3つの演奏会曜練習曲より「ため息」Franz Liszt
- コンソレーション第3番(慰め)Franz Liszt
- オブリヴィオンAstor Piazzolla
- 夢Claude Debussy
- 超絶技巧練習曲集より第4曲「マゼッパ」Franz Liszt
- 野ばらHeinrich Werner
- 美しく青きドナウJohann Strauss II
- ジムノペディ第1番Erik Satie
- 練習曲 作品2の1Alexander Scriabin
- ノクターン第8番 変ニ長調 op.27-2Frederic Chopin
- シチリアーノGabriel Fauré
- ピアノ・ソナタ K.331 「トルコ行進曲付き」Wolfgang Amadeus Mozart
- カンタータ「主よ、人の望みの喜びよ」J.S.Bach
- 「6つの歌」より「歌の翼に」Felix Mendelssohn
- カノンJohann Pachelbel
美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる美しい旋律の調べ
6つの小品 Op.51 第6曲 感傷的なワルツPyotr Tchaikovsky
『白鳥の湖』などをはじめとする三大バレエ音楽の作曲家としておなじみのピョートル・イリイチ・チャイコフスキーが作曲した、6曲からなるピアノ小品集『6つの小品 Op.51』の第6曲。
『感傷的なワルツ』というタイトルがピッタリの切ないメロディだけでなく、楽しくワルツを踊っているような明るく軽やかなフレーズもあり、表現力を身につけるための練習曲としてもオススメです。
左手が跳躍するため、片手練習の段階で和音をしっかりつかめるよう入念に練習しておきましょう。
(ゆり)
パガニーニの主題による狂詩曲 イ短調 Op.43 第18変奏Sergei Rachmaninov
セルゲイ・ラフマニノフの代表作の1つと言える『パガニーニの主題による狂詩曲』は、伝説的なイタリアのバイオリニスト兼作曲家ニコロ・パガニーニによる『24の奇想曲 第24番』の主題を変奏した作品です。
主題と24の変奏で構成された作品の中で、今回紹介している第18変奏は特に著名な部分で単独で演奏されることも多く、映画の中のBGMとしても好んで使われていますから、甘美でいて哀愁を帯びた旋律を耳にすれば何となく聞き覚えがあるのではないでしょうか。
バイオリンが入ってこその第18変奏と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ピアノソロでも十二分に美しい旋律を楽しめますし、クラシック音楽初心者の方でも聴きやすくおすすめです。
(KOH-1)
ヴォカリーズ 作品34-14Sergei Rachmaninov
重厚でいて陰影に富んだメロディ、繊細さと壮大さとを表現するセロシアの偉大な作曲家、ルゲイ・ラフマニノフの作風は聴く者の心にずっしりと響き渡ります。
本稿で紹介している『ヴォカリーズ』は、ラフマニノフの中でも著名なピアノ伴奏つきの歌曲で、ピアノ独奏のみならず多くの楽器による編曲が行われている人気の高い名作ですね。
あまりにも美しくメランコリックな主旋律を聴いていると、まるで誰かの人生の1ページが垣間見るかのようです。
誰かの歌詞が存在しないからこそ、演奏する人のイメージや表現力が問われる作品ですし、ピアノと歌唱によるもともとの『ヴォカリーズ』はもちろん、前述したように多くのアレンジでこの曲を聴いてみることをおすすめします!
(KOH-1)
舟歌 嬰ヘ長調 Op.60Frederic Chopin
「舟歌」とはヴェネツィアのゴンドラで歌われる舟唄を模した楽曲であり、たとえばメンデルスゾーンによる『無言歌集』に収められた『ヴェネツィアのゴンドラの歌』などが有名ですね。
多くの著名なクラシック音楽作曲家がそれぞれの『舟歌』を残していますが、こちらのフレデリック・ショパンによる『舟歌』も非常に有名でショパンの晩年に作曲されたピアノ独奏曲です。
舟歌の特徴といえばゆったりとした8分の6拍子ですが、ショパンの『舟歌』は4拍子系の8分の12拍子であり、3部形式で9分以上に及ぶ大作なのですね。
同じ嬰ヘ長調で書かれた『夜想曲第5番』と近しい雰囲気も感じ取れ、ゴンドラの不規則な動きを表現したかのような左手の特徴的な伴奏と、時に繊細に時に情熱的な右手の旋律はとても美しいものですが、同時に晩年のショパンがどのような思いでこの曲を作ったのかを想像させるドラマ性に思わず心を奪われることでしょう。
(KOH-1)
5つの小品(樹木の組曲) Op.75 第1曲 ピヒラヤの花咲くときJean Sibelius
フィンランドの作曲家ジャン・シベリウス作曲『5つの小品(樹木の組曲)Op.75』の第1曲目。
小さくかわいらしい花を想像させる軽やかで繊細なメロディが印象的な作品です。
タイトルにあるピヒラヤはフィンランドで「神の木」と呼ばれており、北欧生まれのキャラクター、ムーミンの絵皿にも描かれているのだそう。
そんなお花の様子を表す作品では、音の粒をそろえることと繊細なタッチで演奏することが大切!
部分的に取り出してリズムを変えて練習するなど練習方法を工夫しつつ、自分が奏でる音をよく聴きながら練習してみてくださいね。
(ゆり)