【ピアノの先生が教える!】back numberのHAPPY BIRTHDAYでバンドのコード弾きを学ぶ
「バンドでキーボードに活躍して欲しい!」私はいつもそう願っています。
ピアノを習っている人は多いのに、バンドでピアノをやっている人は少ないです。
でも、プロの曲を聞いてみると、バンドメンバーに入っていなくても、キーボードはとても重要な役を担っているのです。
そこで、今回はバンドでピアノを弾くためには何をすれば良いかについてお話しします。
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バンドでピアノを弾くために
バンドでピアノやオルガンなどキーボードを弾くには、コードを知ること、スタイルを知りそのスタイルのバッキング(伴奏)などを知ること、そしてアレンジもできなければならないのです。
ピアノを習っている、ピアノが弾けるといっても、楽譜がないと何もできないということでは、バンドでキーボードをやることはできません。
五線ではなくコードだけの譜面をみて、その曲にあったスタイルの演奏ができるようにならなければならないのです。
以前に「ピアノ初心者のための便利なコードを覚えましょう」や「ピアノの先生が解説!back numberのクリスマスソングを弾いてみよう」という記事の中でも、コードについてお話ししましたが、コードを知っているといっても「Cはドミソ」「Gはソシレ」と知っているだけではダメで曲の中で使えるようにならないといけません。
そのためには、まずは弾きたい曲やよくあるコード進行を使って練習しましょう。
よくあるコード進行を覚えよう!
そこで今回は、カノン進行を使っている、back numberの「HAPPY BIRTHDAY」を練習曲に選んでみました。
下の楽譜はパッヘルベルのカノンのコード進行です。
カノン進行といえば、聞いたことがある方も多いのではないかと思いますが、パッヘルベルのカノンで使われている進行と同じ(似たものも含む)コード進行のことで、合唱曲としても知られる「believe」や、あいみょんの「マリーゴールド」にも登場します。
参考:コード進行の基礎知識。ドミナントモーション、カノン進行とは?
この進行は「Ⅰ Ⅴ Ⅵm Ⅲm Ⅳ Ⅰ Ⅳ Ⅴ」という進行で、パッヘルベルのカノンのキーはD(ニ長調)なので、
「D A Bm F♯m G D G A」となりますが、ハ長調にすると、以下の通り、「C G Am Em F C F G」となります。
Happy Birthday のキー「B(ロ長調)」では、「B F♯ G♯m D♯m E B E F♯」となります。
Happy Birthdayでは、カノン進行がAメロとサビで使われています。
Aメロのコード進行は前半の4小節目が「B F♯/A♯ G♯m D♯m E B C♯m7 E/F♯」となり、後半の4小節が「B F♯/A♯ G♯m Bm/F♯ E F♯ B」です。
Aメロをカノン進行と比べてみましょう。
前半はほぼ同じ、後半も初めの2小節は似ていることがわかるでしょう。
ここでは、1つの形しかご紹介しておりませんが、コードの押さえ方はさまざまです。
いろいろなポジションを試してみましょう。
スタイルを学ぶには?
次にスタイルです。
スタイルというのは、音使いやノリ、リズムのことです。
まずは、よく曲を聴いてそのスタイルを知ることが重要です。
その意味で、好きなアーティストをとことんコピーするというのは良いことです。
そのアーティストのスタイルを知れるからです。
また自分のアイテムを増やすために、自分たちのバンドとは別のジャンルの曲をマネしてバッキングの種類やソロのフレーズなど、引き出しを増やしていきましょう。
その中で、大切なのはキーボードが何をしているかだけでなく、ドラムは?ベースは?ギターは?と、他の楽器が何をしているかを聴くことです。
聴いて聴いて、そのスタイルをキーボードで表現するにはどうすれば良いか考えるのです。
ギターのバッキングと同じリズムでピアノを弾いても同じ雰囲気にはなりません。
そのためにも自分のアイテムを増やすのは大切なことなのです。
ピアノの形具体例
ピアノの伴奏でよくある基本の形が左手ベース+右手コードで、スタイルによってこの基本の形をさまざまな形に変えていきます。
歌のバックの部分は、基本的にはコードを両手で弾くこのような形が多いのですが、どのようなリズムで弾くかが重要です。
「HAPPY BIRTHDAY」では、とてもよく使われる伴奏系がいろいろ出てくるのでしっかりマスターしましょう。
では「HAPPY BIRTHDAY」の中で、ピアノが何をやっているか見てみましょう。
イントロ
この曲のイントロに関しては、ギターと同じように、メインのメロディーを担当しています。
オクターブで弾く形になりますが、初心者の方は、オクターブを両手で弾いても構いません。
ただし、片手で弾いているニュアンスを出すために、ノンレガートで弾いた方が良いでしょう。
オクターブで弾くというのは、ピアノではよく出てくるので、さまざまなメロディーを片手オクターブで弾くなど、日ごろからトレーニングしておきましょう。
Aメロ
8ビートのドラムパターンに似た形になっています。
1番の前半はピアノは休みですが、後半は以下の形です。
基本の形がどのように変わっているか意識して、他のコードでも考えてみましょう。
同じパターンでも、ポジションを変えて弾いてみるとイメージが変わります。
基本形の音の順番を変えてこういった形にもできます。
はじめのパターンでは、トップノートが「シシレ♯ラ♯ド♯ファ♯」ですが、2つ目のパターンのトップノートは「レ♯ファ♯シド♯ファ♯ラ♯」トップノートが変わるだけでも雰囲気が変わりますね。
サビは右手4分音符になっています。
この形もよく見かけるのではないでしょうか。
弾き語りでもよく使われます。
オルガンの部分のパターン
このパターンも8ビートでよく使われるので身につけておきたいですね。
16ビートを感じさせる形
どういうところに、16分音符が入っていますか?
こういったリズムを練習して行けば、どうやれば16ビートの感じが出せるのか、わかるのではないでしょうか。
こう行ったパターンをいろいろなコード進行で練習すると良いですね。
「HAPPY BIRTHDAY」のコード付きメロディー楽譜です。
https://publish.piascore.com/scores/54645
こういった形の楽譜で、さまざまな伴奏形を考えてみましょう。
キーボードのスコアも作りました。
https://publish.piascore.com/scores/54642
メロディーとコード、ピアノ(+オルガン)、ストリングスのパートが楽譜になっています。
できれば、コード付きメロディー楽譜だけで弾けると良いですね。
今回の記事を参考に、自分でキーボードアレンジをしてみてください。
練習用にYouTubeで動画をアップしています。
MIDI鍵盤画像を載せ、ドラムやギター、ボーカルなどバックに音を入れたものです。
こちらはピアノバージョン
ストリングスパートのMIDI鍵盤はこちら
ライタープロフィール
ピアノ講師
岡太淳子
横浜在住、ピアノ・電子オルガン・リトミックの指導を行いながらバンド活動を続けています。
音楽が好き、ピアノが弾きたい方のために、初心者でも楽しめる方法を提案します。
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http://happy.ap.teacup.com/otona-piano/
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